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内視鏡検査研修カリキュラム

上部消化管内視鏡検査研修の目標・実際

まず最低3 カ月は上級医についてルーチンの上部内視鏡検査のトレーニングを受ける。上級医の検査の最後に内視鏡の“抜き”を行いながらスコープの送脱気・送水やアングル操作に馴染み、その後最初の咽頭通過がスムーズにできるようにする。同時に、上部消化管をくまなく観察する手順、所見の拾い方、写真撮影の方法、色素撒布の意義と方法の理解、生検すべき箇所の判断、所見の付け方などを、上級医のやり方を傍で見ながら、あるいは上級医の指導のもとで実際に行いながら、徐々に学んでいく。独り立ちできるようになってからも、病変の診断に迷う場合などは、隣室の上級医に相談できるようにしている。

卒後3年目 助手:内視鏡診断、内視鏡治療(EMR)
術者:消化器内視鏡検査(スクリーニング)
助手:消化管出血の内視鏡的止血術
卒後4年目 助手:内視鏡治療(EMR、ESD)
術者:消化管出血の内視鏡的止血術
卒後5年目 術者:EMR、ESD

下部消化管内視鏡検査研修の目標・実際

下部消化管研修においては、コロンモデルなどによる練習も併行する。拡大内視鏡の使用経験がなくプッシュを主体とした挿入法を行ってきた場合、もう一度原点に戻って軸保持短縮法をトレーニングし、“15 分ルール”を遵守する。初心者が15分以内に盲腸に達しない場合、あるいは、それ以前でも患者の苦痛が強い場合、上級者と交代することを義務づけている。盲腸到達後の抜去中でも、病変の観察時には上級医と相談して診断を行う。実践トレーニングだけではなく院内外の研究会やセミナーでの教育も重視されている。初級医は3班のグループの1つに所属し、入院患者もグループ別に受け持っている。夜間や休日の緊急内視鏡は当直医とそのグループや当番のグループで行うことが多く、自分の属するグループで緊急内視鏡を行う際は助手あるいは術者として参加する。それを通じて止血術などに慣れていく。当消化器センターでは研修に不可欠のEMR、ESDなど内視鏡治療例も含めて症例数は多数である。初心者にもできるだけ助手として参加させ、病変の取り扱いや治療のコツについて学ぶようにさせている。

卒後3年目 術者:大腸内視鏡挿入法、観察方法の基本を学ぶ
助手:ポリペクトミー、ホットバイオプシー
卒後4年目 術者:内視鏡診断、内視鏡治療
術者:ホットバイオプシー、ポリペクトミー
卒後5年目 助手:EMR、ESD
術者:ポリペクトミー、EMR、止血術

肝胆膵系検査研修の目標・実際

卒後3年目 助手:ERCP、RFA、PTCD を学ぶ
術者:肝生検
卒後4年目 助手:治療ERCP、RFA
術者:ERCP のカニュレーション、PTGBD
卒後5年目 術者:治療ERCP、PTCD、RFA

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