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臨床研究内容

切除不能局所進行直腸癌への挑戦―進行直腸癌に対する術前化学放射線療法

化学放射線療法で腫瘍が消失?

大腸癌は消化管癌の中では比較的予後は良好とされているが、切除不能例の予後は非常に悪いと言われている。特に直腸癌は、重要な血管・神経がある骨盤内という限られたスペースの中で増大していくため、しばしば切除不能例が認められる。このような切除不能局所進行直腸癌に対して、当センターでは術前化学放射線療法を施行している。化学放射線療法により、腫瘍縮小効果や転移リンパ節の消失などが認められ切除可能となる場合が多い。

当センターでは、2.4Gy/日で総量48Gyの照射を行い、照射日にTS-1 100-120mg/日を内服するプロトコールで術前化学放射線療法を施行し、照射終了から4週間以上の間をおいて根治手術を行い、現在良好な成績をおさめている。最近は、オキサリプラチンをベースとしたXELOX療法と放射線療法を組み合わせた術前化学放射線療法を試みており、腫瘍縮小効果のみならず、術後の長期的な肺転移、肝転移の予防効果も期待している。ただし、究極の目的は、化学放射線療法のみで腫瘍が消失し、手術が不要なることであり、その目標に向かい研究を進めていきたいと思っています。

(日高 英二)