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臨床研究内容

上部消化管手術における腹腔鏡手術

これは現代における“時代のニーズ”とつくづく感じる。患者さまから求められる。医師が言及する前に。そのような時代になったのだと。

腹腔鏡手術の良さは、やっている医師として感じることは、局所の拡大視効果、体壁破壊の縮小、術野の共有および保存、等々があげられる。しかし、そのような専門的な事柄よりも、なにより、腹腔鏡手術=新しい手術・先進的な手術・患者さまにやさしい手術といったイメージがポジティブに働いているのだろう。いわゆる“エビデンス”として腹腔鏡手術を“良いもの”と語ることは、現時点では時期尚早なのかもしれない。しかし政治に“民意”という言葉があるように、医療に“患者意”というものがあるとすれば、腹腔鏡手術は確実にこの“意”をとらえている。

当科では2001年開院当初より腹腔鏡手術を追求してきた。上部消化管手術においては自分も微力ながらその一翼を担っている。時にくじけそうになりながらも、工藤教授、井上教授のゆるぎない信念のもと、時に背中を押していただき、推し進めてきた。現在日本では屈指の鏡視下手術の施設と言って過言ではない。昨年の上部消化管手術の鏡視下率はおよそ70%。今後もこの率を上げるべく努力してまいりたい。

(里舘 均)

写真:鏡視下手術を行っている筆者と助手(鈴木道隆医師)