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臨床研究内容

磁気誘導型カプセル内視鏡の臨床試験
―カプセル内視鏡による全消化管観察に向けて

2000年にカプセル内視鏡が開発され、それまで消化管の暗黒大陸とされてきた小腸の観察が容易に可能となりました。海外では、食道用や大腸用のカプセル内視鏡も開発され、臨床応用されていますが、胃の観察を目的としたカプセル内視鏡はいまだ実用化されておりません。

われわれは胃癌検診であるMDL検査に代わるべく胃用のカプセル内視鏡の研究に取り組んでいます。オリンパス社とシーメンス社が共同開発した胃用のカプセル内視鏡を、フランスのInstitute Arnault Tzanckとニース大学、ドイツのハンブルグ大学、慶応義塾大学、東京慈恵会医科大学とともに共同研究行っています。カプセル内視鏡を磁気の力で操作を行い、広い管腔である胃の観察が行えるように研究開発を進めています。現在、この磁気誘導型カプセル内視鏡(MGCE ; magnetically guided capsule endoscope)はフランスで臨床試験を行い、苦痛なく胃の観察が十分に行えるという結果が示されてきています。

今後、国内においても治験を進め、近い将来、胃癌の多い日本でこのカプセル内視鏡によって苦痛が少ない胃の検診が行われる時代が来るのではないかと考えています。この磁気誘導の技術は、カプセル内視鏡による全消化管観察に役立つものであり、研究を継続してきたいと思います。

(小形 典之)