消化器センタートップ > 研究・発表 > 臨床研究内容

臨床研究内容

大腸MP癌の遺伝子学的検討

大腸癌発育のメインルートについては従来から論争があった。これまでは、"adenoma-carcinoma sequence"が大腸癌発育のメインルートと考えられていた。しかし、正常粘膜からadenomaを経ないで直接発育する陥凹型大腸癌(de novo cancer)の存在が工藤らにより多数報告されてきた。このような中で、当センターでは肉眼型別に大腸癌と臨床病理学的因子の検索を行い、その特徴を各方面で検討してきた。

また近年、分子生物学の発展に伴い、大腸癌の発癌過程に関する種々の癌遺伝子や癌抑制遺伝子の異常が多段階的に関与していることが解明されてきた。その中でも、K-ras変異については、化学療法でセツキシマブおよびパニツムマブ使用時に、K-ras遺伝子変異を示す患者においてその有効性が確認されないことが知られており、臨床面での研究も進んできている。

陥凹型大腸癌では他の肉眼型の大腸癌と比較しK-ras変異のないものが優位に多いとされている。そこで前述した肉眼型別に大腸癌と臨床病理学的因子の検索を行い、その特徴を検討することに加え、K-ras変異の有無を肉眼型別に検討して大腸癌の発育進展についてさらに検討しているところである。

(久行 友和)